心の癒し求めてコーヒーを嗜む人は多い。
苦味が好きだ、香りがたまらん!、あの一口が美味しい、仕事で疲れた〜、静かに時間を楽しみたい、色々な飲み方がある。私の若い時は、友達と女性探しに奮闘して、成果も上がらず反省会を開く場所だった。
コーヒーを飲む場所と言えば、昔は喫茶店が主流でコーヒーチケットを10枚買って、行きつけの店に足を運んだものだ。当然ながらタバコの匂いと煙が充満していたのは、当たり前の話だ。飛行機も新幹線も全てそんな時代だった。
今は手軽に飲める缶コーヒーが主流だが、島根県の浜田市は缶コーヒーの発祥の地だ。「えっUCCじゃないの?」と思う方も多いが、ミラ・コーヒーが缶コーヒー文化の始まり。
浜田市出身の三浦義武氏が日本橋で拘りのコーヒー豆を挽き売り販売していた。地元に帰ってから、店と同じような味や香りが出せないものかと試行錯誤の末、スチール缶に出会った。当時の浜田市は漁港の街と言われるくらい華やかで、魚を缶詰にするためのスチール缶の加工技術も豊富だった。
義武の豆を挽く拘りとスチール缶の技術で生まれた、ミラ・コーヒー。今は地元で幻の味を再現した喫茶店も増えつつある。
缶コーヒーを片手に、思い出してもらうと嬉しい。