今から20年前に製造業から、損害保険という販売代理店業の世界に仕事を変えました。朝から夕方迄、法人企業にひたすら飛び込み営業。知識は保険会社から座学で鍛えられただけ。事故解決力や経験なんて全く無い。リスクコンサルティングと言う名ばかりの言葉が入った名刺を渡されて、営業に挑んだ。

今から思うと、素人が何の手法も無く、「こんにちは、お世話になります。この度・・・」と、ワンフレーズの言葉だけで、毎日毎日、飛び込み営業をよくやっていたな〜、と自分でも驚く。

何故そんな事ができたのだろう、と思って考えた事があった。営業の手法を解いた本やセミナーは山ほどある。それぞれの分野で、独自の目線と経験から編み出した素晴らしい理論であり、実績に裏付けられた手法である。

しかし、当時の私には、そんな本すら見る余裕は無かった気がする。売れなくて追い込まれた事は何回でもある。

では、何故今があるのだろう。多分、「営業はこうすると上手く行く」と言う頭でっかちが先ではなかったと思う。

「営業なんて全くやった事も無い。だったら保険を教えてくれた○○さんが、そう言っているのだからその通りにしよう」と、思って続けただけ。

正に、知らないという無謀な強さだったと思います。知らない事は無知でもある。反面、自らの邪心も生まれない。信じることをただ真っ当に続けるだけ。即効性なんて全く無く、時間も掛かる。単純であり、継続する事もとても難しい。

コロナ禍で飛び込み営業が中々出来ない今、何かを信じる目的が有れば、それが次の営業スタイルになると思います。今日も頑張りましょう。