昨年の12月24日に94歳でお亡くなりになった安野光雅は津和野のご出身です。絵本のノーベル賞賞と呼ばれる国際アンデルセン賞を受賞され、島根県の石見では世界に誇れる方で大変有名、地元には美術館も建てられています。
津和野はとても好きな場所、私にとっては聖地かもしれません。幼いことから親父に連れられて、1月1日には必ず参拝に訪れていました。商売繁盛で有名な太皷谷稲成神社があります。あれから50年以上経ちましたが、今でも参拝が続いています。
山の上へ続く赤い鳥居、狐様に油揚げを奉納して、帰りはいつもの蕎麦屋で真っ黒い稲荷寿司を食べます。このルーティンは私に取っての一つのリセットの儀式です。「なんか仕事で調子が悪いな〜」と思ってきたら、このルーティンのために津和野に行きます。ついでに、丸々太った水路に泳ぐ巨大な鯉を見ていると、何かをその時々で感じることができます。人は拠り所をいつも求めています。その拠り所が、いつ行っても否定されない、そのままを受け入れてくれる場所や人がいたら、とても幸せなことだと思っています。
しばらく行ってなかった安野光雅美術館、次回のリセットの時に訪れてみたいと思います。