今日は”いなり”の日で、「い〜な」の語呂合わせから毎月17日だとか。
鹿足郡には商売繁盛の太皷谷稲成神社がある。鳥居を出たところのお食事処では、真っ黒い、いなり寿司が有名。ちょっと酸っぱい酢飯だが、黒い揚げには甘さがあり、何とも丁度イイ。肉蕎麦と一緒に食べるのが、私の定番で、随分通っているが他の品を食べたことがない。浮気をするとお狐様から見放されるのでは無いかと思い、お品書きも、店に貼ってあるメニューも見ることはない。それなのに、未だお店のおばちゃんは、私の顔を覚えてくれない。席に座った瞬間に、いなり寿司と肉蕎麦が自動で出てくるには、あと何食食べれば良いのだろう。先は長そうだ。
少し観光客ぽい感じで、小道に入ると道の横の水路で大きな鯉が泳いでいる。指をすりすりして餌をやるがごとく鯉を引き寄せる、強者の女性を見たことがある。地元ではない風だが、きっと彼女は、あちこちに行っては指をすりすりしては、餌をくれるようなふりをして鯉の気持ちを、だまくらかしているに違いない。きっといつかは、足を滑らせて水路に落ちた時に、身体中を吸い付かれるに違いない。
それはさておき、本殿のちょうど反対側には、お狐さんに油揚げを奉納する場所がある。案外知られていないので、参拝の時には油揚げを買って立ち寄って欲しい。ろうそくを立てられるようになっているが、ここ数年一瞬で火が消えてしまうので、まだまだ修行が足らんと、言われている気がしてならない。
昔からの言い伝えには必ず理由があるものだ。長年の経験から生まれた知恵の一つで、危険が起きないように注意を促すことが多い。例え話や童話を使うと、若い人も聞いてもらいやすいのは良い。
リスクマネジメント勉強会で話す童話がある。小難しい単語を並べても、ちっとも面白くもない。そんな時こそ、ブーフーウーの3匹の子豚の話をして欲しい。先輩上司が3匹の子豚の気持ちなって演じてあげれば、それだけで勉強会は大成功だと思う。勿論、オオカミ役は新入生社員で決まり。日頃のうっぷんもきっと晴れるだろう。