「先生、毎月デパ地下に来て視察しているんですか?」、海外通販コンサルタントの先生が毎月行っているルーティンを教えてもらったことを昨日は思い出しました。

コロナワクチンの職域接種で広島に行った帰り、お好み焼きでも買って帰ろうかと、デパ地下に行った時の写真です。美しさとセンスがある器に、夏を思わせる色を組み合わせて美味しさを表現しています。夏ならではのセンスが光るアート的なデザートにお客さんの目を引きつける効果は抜群です。これが冬に陳列されたら、見ただけでゾクっとする寒さが一瞬身体を通り抜けることでしょう。視覚が脳に伝わり、寒いから身体を動かせ!と命令されて筋肉を震わせるでしょう。陳列品としての効果はゾクっとすれば成功と言えるでしょうから、人の想像って凄いものです。

東京のデパ地下に飾られている商品や陳列は、日本を代表するもの、流行りもの、見本になるもの、と捉えて海外で出店されるクライアントへのアドバイスのヒントにされていると先生は言われていました。確かにデパ地下に並べてある食材の豊富さとセンスの良さには毎回圧倒されます。地方と比べると酷だと言う品物の良し悪しではなくて、営業センスや陳列センスの違いです。

先生から話を聞いてからは時間が有ればデパ地下のハシゴもしています。コロナでも食に対する制限はありませんから、デパート側もここで売上を伸ばそうと、これまでと同じように華やかフロアーになっています。売れなければ撤退という厳しい環境で出店しているお店もありますから生き残りで必死です。たまに訪れると、「あっ!こんな店があったけ?変わったのかな。昔何だっけ?」と思い出せないことがあります。全く持って営業と同じで、思い出せないと言うことは、大事な時に声が掛からない、と言うことです。それでは机の前で何十年待っていても電話が掛かってくることはないでしょう。

センスの良い商品で目を引いてこちらの声が届くまで引き寄せられたら、今度はセンスのある営業トークとセンスを持った仕草です。陳列された商品は魚釣りであればルアーや毛針の意味を持っていて如何に興味を持ってもらって、側まで寄ってきてくれるかです。折角、ショーケースまでたどり着いてくれたんですから、今度は喋りと仕草で勝負の勝敗を決定します。商品が素晴らしいものはお客さんも買う前提で立ち寄りますので多少の失敗は許されやすくなります。素晴らしい商品が並び過ぎると今度は飛びっきりが薄れてしまいますので、普通の商品になってしまいます。喋りも大事ですが手際の良さはもっと大事です。手際が良いと言うことは経験値のバロメーターになりますから、より商品を熟知していると相手が思ってくれやすくなります。発する言葉にも信憑性が感じられて、「美味しいものを買える」という想像の先にある、商品を届けた時の相手への表情もその定員さんから見えてくれば、リピーターになってくれる確率はかなり上がるはずです。

どんな営業でも事務の仕事でもセンスが光る社員は優秀です。仕事に付いた時からセンスを持っている者もいれば、センスが荒削りだったり、酷い時はセンスを全く持っていないで営業に迷い込んでくることもあります。センスは感覚的な要素が多いために教えることが非常に難しいです。感じ取れる視界の広さや耳に入ってくる言葉や物音で、何をすべきか考えなくてはいけません。そもそも聞こえてないかもしれませんから、聞こえる耳に進化させる必要があります。これはセミナー研修で身につくことは難しく反復的に指導をして、練度を上げていく必要があります。センスを持った人とは、生まれ時に既に兼ね備えているのか、人生の経験がいつの間にか練度を上げる結果となって身に付いたのか何れです。

デパ地下は目を養い、店員さんに喋りと仕草を体験できる場です。一瞬で決める営業センスに出会える場所です。デパ地下探検で営業センスが養えば、美味しいもんも買って帰れるし、願ったり叶ったりですね。

今日も一日、頑張っていきましょう!