社長業は時間との戦いである。なんせ忙しい。「社長自らが動かないように部下にやらせるための仕組みを作れ」、と良く言われる。社内に仕組み作って、部下があれこれと社長に変わってやるようになる。手が離れて楽になったと思ったら、その矢先から次に何かを見つけてきて、忙しくなる。社長の性分とはそういうもの、持って生まれた特性であろう。

経営者や管理職、もっと上を目指したいと思う方は時間をもっと手に入れたと思っている。5時(17時)から男もきっと同じだ。その世界から脱却したいと、様々な本を読んで自己啓発に力を入れる。ためになったり、もう一つだったり、ダメな本だと口コミやネットでの評価が低くても、自分には案外刺さったりすることもある。こればかりは読んでみないと分からないことが多い。

ネットで知った出版社から、タダみたいな値段で買った本がある。色々と世間の風は冷たかったり、暖かったり・・・

「屁理屈なし 社長のための時間の使い方」

という本。評判は分かれるが、私には刺さった本だった。実に端的に、経営者が日頃から思っているモヤモヤをザックリ切り裂くやり方が書いてあった。社長の時間を如何に捻出させるかを、究極に拘った本だと思った。これができれば何も言うことは無いが、協調性を持った日本人には、なかなかできないかもしれない。

“タイムバンパイア”この言葉も気に入った。知らぬ間に言葉巧み近寄り、経営者の時間という血を吸い取ろうとする様々な人とのやり取りを、社長がどのようにして、かわすのか、近づけないようにするかを極端に位置付けている。あまりにも極端なためか、共感を生み、できたら良いな〜と願ったりする。

「社長!ちょっと良いですか?」タイムバンパイアが、社員の格好をして時間を吸い取りに来た!

「社長!今日の天気は良いですね」
「社長!時間はありますか?」

「あんたは何しに来た。私の時間が欲しいなら、時間の見合うだけの成果物を持ってきたら?」

みたいな考え方が面白い。

普段の何気ないやり取りに時間を奪われていませんか?ちょっと良いですか?その言葉に付き合うだけで、社長の時間給はどのくらい損をしたのだろう。

「時は金なり」正に時間の無駄をお金に変えた考え方だ。2014年の発行本だが先見の明もあり、作者は家と仕事場との行き来の時間を無駄だと思い、家の直ぐ近所にオフィスを構える。メールだと、たわいもないメールに返信したり読まないといけないので、連絡や用事はFAXでのやり取りのみ。先方も面倒なので本当に用事がある時にしかFAXが届かない。理に叶ったタイムマネジメントある。

できる職業と、できない職業も当然ある。そのことを理解した上で読んでも、物事の捉え方が面白い。時間はどんどん削られている。特に世界から見れば日本は働き過ぎだと言われている。これからは時間をコントロールすることは大きな差別化となり、人よりも優位に立つための武器になるはずだ。

「Time is money(タイム イズ マネー)』時間を味方につけるために、自分の動きを止めるバンパイアから、逃げる工夫を今日から初めてみるのは如何だろうか。もう一度読み返してみよう。いつの間にか私がタイムバンパイアに変身しているかもしれないから・・・。