仕事にはスキルが必要だと言います。技能や技術、能力と言われるもので、長年の経験で得たその人が持つ特徴です。転職をしたい人は自分の価値を高めて有利な条件で入社をしたいと考え、中途採用の人材を探している経営者は、その人が持つスキルを活かして会社を成長させたいと考えます。
スキルはお互いにとって必要条件であることには間違いありません。10年選手と同じ技能を持った転職者なら経営者は飛び上がって喜ぶはずです。売上に直結できる仕事ができる人だと思ってしまうからです。
この世には多種多様の仕事があります。私は損害保険とコンサルタントの仕事をしていますが、どっちも難しくて簡単にいきません。全ての仕事がそうであるように簡単ではありません。保険も生命保険と損害保険は全くの別世界です。
保険に対する考え方や提案方法、凄い数の保険バリエーションが特有です。一番の違いは見た目でしょうか。なんかお金持ち風の匂いがするのが生命保険?と個人的に思っています。損害保険はどちらかと言えばコツコツタイプで、一年に一回はお会いして保険を更新する感じですかね。その分、会社の現状を理解し易いので、リスクコンサルティングと言われ手法で、災害や事故を防ぐための知恵を提供します。
損害保険でも経営保険分野は特に難しいです。特約言われるオプションが多岐に渡り、それをお客様に付けなかったことで、保険が全く払われない、みたいな詐欺で訴えられかねないことが起こってしまう世界です。
特約を付ける、付けないはお客様にヒアリングをして、こちらが想定をして判断します。その判断を元に特約の組み合わせを行いますがこれからも大変です。これを付けたらこれができん、とか、これを付けたらこれも付けないと駄目、でもそれって余分だし、みたいな自分が想定するイメージに沿った保険を提案することは一苦労です。冒頭に言ったスキルが大切と言うことに当てはまるのでしょう。
でも、自分にも保険知識の限界があります。この保険はこの部署が専門、毎日私のような代理店から相談を受けていますので百戦錬磨、スキルは抜群にあります。聞いたら答えは帰ってきます。そりゃそうですよねスキルはある訳ですから。
でも、何かが違うんです。質問の答えは正しいしスキルは凄い。でも思いがカスっている感じがします。「そうなんだけど、何かを感じて一歩先を行く何かは無いの?」この100=100の匂いを相手に醸し出す営業マンは物が売れませんし、経営者の直感に応えることができません。
「パッションが足らない人ならAIでイイ」
と私は思っています。パッションとは情熱です。古い考え方かもしれませんが、人はパッションで左右されます。強い拘りを持つこと。自分が販売する商品を、世界で一番良いものだと思う情熱営業が大事です。
スキルが無い新入社員は情熱営業しか手立てがありませんから無我夢中でお客様に話をします。スキルも無いし、新入社員だと服装を見れば分かります。それでも何かのご縁が生まれて、先輩営業マンが契約出来なかった会社から物を買ってもらうことができるようになることがあります。結構良くある話です。
スキルはその人の強みになります。その強みをどう活かすかを考えるためには、その人がどうしたら喜んでくれるかと言う情報を仕入れる調査をしないければスキルはただの意見になってしまいます。スキルは大事、でもパッションはもっと大事です。
情熱営業で今日も頑張って行きましょう。